「先祖供養はなぜ必要?」
一昔前まで私たち日本人は、ご先祖様の命日やお彼岸・お盆には、必ず家族全員で墓参りに行くのが慣わしでした。
しかし、核家族が進み、都会化が進み、マンションなどで暮らす人が多くなりました。
仏壇も神棚もなく、ご先祖様に手を合わせることもしないという人が増えているのは、寂しいことです。
「墓参りなんて堅苦しい、先祖供養なんて非科学さ」という方にこそ、よく考えて頂きたいのです。
今、ご自分がこの世に存在しているのは、誰のお陰かということを。
縁あって自分を産んでくれた両親が存在し、その両親をこの世に生んだ祖父母がいて、さらにその上にもご先祖様がおられます。
その誰ひとりが欠けてもあなたという存在はなかったのです。
ご先祖は樹木の根にあたり、子孫はその枝葉にあたります。
根を養わずして、枝葉が栄える道理はなく、花が咲き実が生ずることはありません。
ご先祖は「根」であり、家は「幹」、人は「葉」や「果実」なのです。
葉や幹など、目に見えている部分だけをいくら手入れしても、甘美な果実はなりません。
根を養ってこそ、果実は実るのです。
命の源である「根」すなわち「先祖」を正しく供養することが幸福の原点です。
祖霊は子孫の生活の近くにいて、私たち子孫を守護し、毎年、盆とお正月に訪れて、繁栄を約束してくれるのです。
言い換えれば、十分な先祖供養がおこなわれていない場合、家族の健康や家の繁栄、仕事の成功は保証されないのです。
直系の先祖は、お寺とお墓や仏壇で供養し、妻方や母方の先祖は、お寺で塔婆供養することが基本です。
供養によって先祖の守護を受け、健康・仕事など家の繁栄が与えられるのです。
先祖供養こそ子孫繁栄と幸福を招く源なのです。